世の中には、男と女がいて、不思議な世界をつくってゆく。
女は、身体中を下着まで着飾っている。そして 男は女を求めてさまよい続ける。
しかし、複雑な現代社会では、男が着飾り、女が男を求め続けているのかもしれない。
いくら 性が開放されたからといって、一部分の女性を除き、
公然と男性のように夜の遊びに出かけるわけにはいかないだろう。
特に結婚したての若い人妻なら。彼女達は、どうして自分を慰めているんだろう?
と、主人公の中年男性である彼は、駅のベンチで タバコをふかしながら、そう思った。
今乗ってきた満員電車の中で、彼を見つめる女性の視線を感じて
ふとふりむくと若い人妻らしき女性がそこにいた。
もじもじ 身体を動かしながら不自然な動きをしている。
綺麗な顔であるが、緊張し、異常な感じがした。
なにげなく、周辺に視線を移すと痴漢らしい人物の存在がわかった。
彼は、偽善者ぶるつもりはなかったが、次ぎの駅で、彼女を誘導するように降りた。
彼女も彼の助けにのって無言で、駅へおりた。
痴漢にあったばかりで、動揺していた彼女は、人ごみの流れにのって消えていった。
会社のある駅よりだいぶ前で降りたことになる。今日はとても会社にいく気力がなくなった。
空は、どんよりとしている。今にも雨がふりそうである。
★EXショット ★
DXLIVE ★
あまり降りたことのない駅なので、風景をながめているとどうもラブホテル街のようである。
彼は 次の電車がくるまで、眼をつむり うとうとし始めた。
隣にすわる人の気配で眼をあけると不思議なことに、さきほどの彼女が座っていた。
驚いていると「さきほどはーーありがとうございました。
痴漢にあっていましたので、助かりました。」と彼女はうつむきかげんに話かけてきた。
彼女の話によると 相当しつこく下着の中に手をいれてきていたらしかった。
彼は、なにか彼女が、話をしたがっているように感じたので、喫茶店に誘うと彼女は
とまどいながらも着いてきた。
たわいない話をした後 彼女ははじめての男性の方にきくのもなんですが、と
まえおきをした後「私 よく痴漢にあうんです。 どうしてなんでしょうか?」
と彼にきいてきた。
「あなたに 魅力があるからじゃないですか。男性からみたらとてもセクシーだと思いますし。」
「そんなことはないです。人妻ですから。----」と彼女ははじらいながらも真っ直ぐに、
まるで求めるように、彼を見つめている。
2階の喫茶店から見下ろす位置にラブホテルの入り口が、かすかに見える。
通勤時間帯を少し過ぎたばかりなのに、それでも 数組の男女が、出入りしている。
彼女を連れこみたいという衝動を押さえるのに彼は、苦労していた。
消しても消しても痴漢にあっているときの艶かしい彼女の動きが脳裏をかすめて行く。
彼女は、下着に手を入れられて感じていたのだろうか? そんなはずはない。
いつしか妄想は、まるで 痴漢が自分で、痴漢の自分が彼女をさわっているかのように変化してゆく。
彼女は、超ミニスカートで、胸が 広くあいている。
いつしか 妄想は、彼女の身体を裸にし、襲っているような状態に変化した。
二人は、30分ほどで、喫茶店を出た。
彼女は、人気のない道にでると彼の手を握った。そして、無言で ラブホテルの方へ彼を誘導する。
そう、慣れた手つきで。
というわけで、なんとも不思議な男女の求め合いの物語でした。
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